『ある日の出来事』
〜スパテラの恐怖〜
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今は深夜。ここはカービィの家。
一つの影が、なにやらごそごそと作業をしています。
「ふふふ…これでOKだ!カービィのやつ、驚くぞぉ〜…」
一つの影は、そぉ〜っとカービィの家から出て行きました…。
そして、その日の朝、カービィの家に、四人のカービィそっくりな人(?)が遊びに来ました。
「カービィ!遊びに来たのだ!」
この、やたら元気な赤いカービィは、レービィ。
「今日もぉ〜、ゲームやろぉ〜!」
こっちののんびりしてそうな、緑のカービィは、グービィ。
「…今日も…いい…曇り空だよ…。」
んで、この物静かな青いカービィは、ルービィ。
「え?雲リゾット?おいしそうだねぇ〜♪」
…こてこてで苦しいギャグを天然任せで言っている、この黄色いカービィは、キービィ。
知っている人は知っている、この四人はカービィの親友です。
「カービィ!まだ寝てるのか?早く開けるのだ!」
がちゃ
ドアが開き、カービィが顔を覗かせます。
「あ、なんだぁ、レービィ達か!さ、あがってあがって!」
カービィは四人を招き入れます。
それを見ている、一つの影…。
深夜にカービィの家の中に居たあいつです。
「ほぉ…あいつらも一緒かぁ…こりゃあ、ちょうどいい…」
そう言うと、カービィの家の方へ近づいて行きます。覗くつもりらしいです。
さて、こちらはカービィ達。仲良くゲームを始めようとしています。
「今日は、カーピィ63の攻略の続きをやろ!1人1ステージだよ!」
カービィは、ギンテンドウ63のスイッチを入れます。
次の瞬間、五人がそろって叫び声を上げます。
なんと、五人が必死で進めて、84パーセントまでクリアしたデータが、消えていたのです。
しょうがない、諦めようと、なんとか五人は納得しました。
しかし、もうカーピィ63をやる気も起きず、今度はズーパーヒャミコンのカーピィ3をする事に
しました。
これは、大いに盛り上がりました。
レービィのボス戦がうまい、ルービィはミニゲームがうまい、と誉めあったり、みんなで『ジャンピン
グ』の腕を競ったりしました。
みんなが楽しんでいる頃、窓の外のあいつは、というと…
「今度はカーピィ3か…今回はあんまり効果が無かったからなぁ…よし!」
と言って、どこかに行ってしまいました。
さて、数時間後、日も暮れて来たので、レービィ達は帰ることにしたようです。
カービィは上機嫌で眠りにつきました。
深夜。もう日付は変わっていました。
と、またなにやら、戸を開けて入って来る者が居ます。
…デデデ大王です。どうやら、昨日の怪しい影もデデデ大王だったようです。
「え〜っと?カーピィ3はどこだぁ〜?」
デデデ大王は辺りを見回します。
もちろんカービィは眠りこけています。
と、テレビに線がつきっぱなしのズーヒャミに、これまたカーピィ3が挿しっぱなしなのに気がつきま
した。デデデ大王は急いで近づきます。
カチッ。
テーテーテーテーテーテー、テーテーテー…〜
オープニングの曲が流れ、画面が明々と光っているのに、カービィは起きません。
ぼんっ、…ぼんっ、…ぼんっ
「これでよしっと…明日はもっと驚くといいなぁ〜…がはははは!」
今の『ぼんっ』は、データを消す爆弾の音…。
カービィは眠ったままです。
さて、また朝がやって来ました。
また、レービィ達が遊びに来ます。
そして…
「のお゛―!!また消えてるのだ!律儀に3つとも!」
「えぇ〜…ジャンピングゥ〜出来ないのぉ〜?」
「…また…?…おかしくない…?」
「え?お菓子くわない?食べないの?ならぼくにちょ〜だい♪」
「…変だよね…こう、データが消えまくると…。」
みんなが考え込みます。
そんな様子を今日も窓から覗いて、デデデ大王は嬉しそうにしています。
「きっと誰かが消してるのだ!そうとしか思えないのだ!」
「あっ!」
カービィが窓を指差します。
そこには、慌てて隠れようとするやつの、帽子の先端がちらっ、と見えました。
もちろん、全員に。
カービィ達は、その窓から見えない位置に移動し、話し合います。
「デデデぇ〜だったんだねぇ〜…どうするぅ〜?」
「城でも爆破してやるのだ!」
「えっ、でも、証拠が無いよ?」
「え?故障が無い?いい事じゃない♪」
「…いい事…考えた…。…証拠も…爆破も…出来るよ…。」
みんながルービィの周りに集まります。
数分後、カービィ達はまた窓から見える位置で、ゲームを始めました。
今度のゲームは『星野カーピィ・スーパーテラックス』です。
デデデ大王は、それだけを確認すると、城に帰っていきました。
カービィ達が、こっそりそれを見ているのも知らずに…。
「…じゃあ、頼んだよ、レービィ、グービィ。」
「ぼくも居るよぉ?」
「頼まれ無くて良いから、じゃあね、キービィ。」
「しっかりやってくるのだ!心配しなくて良いのだ!」
「じゃあねぇ〜!カービィ〜!深夜が楽しみだねぇ〜!」
そう言って、レービィとグービィはデデデを追って行きました。…キービィはそのまま帰りましたが。
さて、残ったカービィとルービィは、家の中でスパテラを取り替えています。
見た目は一緒ですが、実は、ルービィのソフトです。
もちろん、全て100%クリアしてありますが…なにやら秘密があるようです。
「…ゲームの…改造は…楽しいんだよ…カービィも…やれば…?」
「ううん、遠慮しとく…。」
さて、その日の深夜、やはりデデデ大王はやって来ました。
カービィ達は寝ています。
「さ〜て、今夜は『スパテラ』だな。この手口も、今回でやめるか…」
今回でやめときゃ良いんですが…ねえ?
デデデ大王は、そのまんま片付けずに居るズーヒャミに目をつけました。
もちろん、データを『全て』消すつもりです。
チャラララーチャララッララララ ララララー…〜…デン!
セーブデータ管理画面がでます。
デデデ大王は迷わず二つ、データを消しました。そして、最後のデータに執りかかります。
「これで最後か…スパテラはただでさえ消えやすいから気付くまい…。」
データを消しますか?
「もちろん、『はい』っと…」
本当に消しますか?
「『はい』…スパテラは確認がうるさくて面倒だな…」
後悔しませんね?
「『はい』…これがちょっと怖いんだよな…まあ、ここで最後のはず…いいぃっ!?」
ここで終わるはずの、質問(?)はまだ続いています。
自分が恐ろしい目に遭いますよ?
「…『はい』だ!『はい』!カービィのやつ、変な小細工したな!」
これが最後です。覚悟は出来てますね?
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
これには、デデデ大王も迷いました。しかし…
「ええいっ!『はい』だ!何が起ころうと怖くないわぁ!!」
テッテレーテ テッテッテテ チャン♪
普通にデータが消えました。デデデ大王は内心ホッとして、ズーヒャミの電源をおとします。
そして、カービィの家から出ようとした時…
どっくわぁぁぁぁぁぁん……
遠くで何かが爆発する音がしました。
嫌な予感がしたデデデ大王は走って城に戻りました。
しかし、そこには瓦礫の山…。
「おっ、おっ、俺様の城がぁぁ!」
デデデは知りませんでした。ルービィの改造データが起爆スイッチになっていた事。
カービィ達が昼間スパテラをやっていたのはそれの調整だった事。
そして、今、カービィの家で、カービィとルービィが、すぐそこの草むらでレービィとグービィが、
そろって爆笑していた事を…。
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〜作者のあとがき〜
ここを読んでいると言う事は、この話を読んでくれたんですね?(読み飛ばすと言う手もあるけど)
読んでくれて、ありがとうございます。
この『ある日の出来事』は、一応シリーズ物にしようと思っています。
気が向いたら書く、と言う事で…(爆
カービィ達、怖いですね。城を爆破しといて爆笑ですよ?(笑)ちなみに、キービィは家で寝ていま
す。
この話は『カビゆか』とは、まったく別物です。カービィの性格も、微妙に違います。(何
このシリーズは、毎回デデデ城を爆破でもして見るか…(ぼそっ
あ、何でもないです(爆)ではこの辺で〜!



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