温もりを与えられない機械も 強い熱だけは持っていて 寒い冬の夜 作動音を静かに響かせながら そっと部屋を暖めている 命じられた仕事ではないその放熱を 単なる崩壊の兆しから心遣いへと昇華させる 彼の人間の体内を駆け巡る棘は 自然のようで 強くこびり付く病(やまい) 死にかけの雛を温める 黄色く硬い偽の太陽を強く抱いた 澄んだ音をたてて消える 太陽の熱は滲み出す水に移った 温もりを与えられない機械も 強い熱だけは持っていて 寒い冬の朝 作動音を静かに響かせながら ずっと部屋を暖めている ------------------------------------------------------------------------- ブラウザの『戻る』でお戻り下さい。