翼を繕い 鼓動高めて ぽっかり浮かぶあの雲の大陸は これだけ近くに見えて どれだけ遠い 父さんも母さんも 同じく巣立った兄弟達も きっと あの薄紫の海岸線を飛び越えて 陽射しの椰子の木の上で ゆっくりと翼を温めて 雷の中を進んで行った 地上に溢れるヒトの乗る 鉄で出来た巨鳥のように 僕は花の散り終えた枝の先 一人皆の帰りを待った いつもの通り 一度なら 連れに戻って来るものと 地上に降る光は鏃 心奪われて 旅立ちを逃した あの新芽の残りは もう強く伸び育ち 食まれる事をけして許さない 翼を広げて 鼓動高めて ぽっかり浮かぶあの雲の大陸へ これだけ近くに見えて どれだけ遠い 僕が何羽連なっても 届かないような高さへ 休む場所を学ぶ時間も無いまま 今 太陽に急かされて巣立つ 解かっているんだ 等しく来る運命の時を 僕は少し遅らせただけ 翼を広げて 鼓動高めて ぽっかり浮かぶあの雲の大陸へ これだけ近くに見えて どれだけ遠い ------------------------------------------------------------------------- ブラウザの『戻る』でお戻り下さい。