『カービィとゆかいな仲間たち』
第12話〜レッドキャニオン、ハムスターブラザーズ〜
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前回、カービィ達は………いえ…お手数ですが、前回を読んでください。
あまり…いい出来事とは言えない出来事があったので…
さて!気持ちを切り替えていきましょう!
今、カービィ達はレッドキャニオンへ着いたところです。
「うわ〜…本当に岩場や谷だらけ…」
「…レッドキャニオンって…どっかで聞いたような…?」
と、上の方から何かが落ちてきます。それも2つ…。
ドスン!ドスン!
2つの物はどうやら生き物のようです。すごく痛がっています。
着地は見事に失敗したようです。
カービィ達が声を掛けようとすると、相手はいきなり喋りだしました。
「誰かは知らないが!この山に今、ピックがいるなんて喋らねーぞぉ!ピックは渡さないからな!」
「ちなみにおいら達はネズミじゃないからなぁ!」
この、聞いてないのにペラペラと物を話すのも、
その姿も、最後の聞きなれたフレーズも…
「うわー…リックそっくり…。」
「また、アホそうなのが…。」
片方は、リックと同じ大きさで、リックと同じもようですが色が違います。
綺麗なスカイ・ブルーです。
もう片方は、リックより少し小さく、もようは、背中の方が灰色で、1本黒い線が入っています。
…強いて言えば『ジャンガリアンハムスター』って感じです。
「ナップ!ザック!そうかぁ…レッドキャニオンってお前らの住みかだったっけ…」
「そういうお前はリック!久しぶりだなぁ!」
「リックあんちゃん、おひさー!」
リックの話しによると、大きい方がナップ、小さい方がザックというようです。
この2人は兄弟で、ずっと前にグラスランドから冒険を求めて(少なくとも本人はそう言っている)
グラスランドからここ、レッドキャニオンへ引っ越したそうです。
「ピックって誰なんだな?」
カインが不意に口を開きます。
「そうだった!リックなら何とかなるかも!」
「そうだね、あんちゃん!おいら達『背負い背負えばナップ・ザック』にできなかった事でも…」
「ちがうぞ、ザック!オイラ達、兄弟コンビのコンビ名は『背負い背負われナップ・ザック』だ!」
「そっか!おいらがいけなかったね、あんちゃん!」
「…いいから、さっさと本題に入れ…(怒)」
「えー!?『背負い背負われナップ・ザック』はここからが面白いんだよ、クー!」
クーは思いっきりため息をつきます。
クーのため息の元、リックが3倍になったと考えてもらえばよく解るでしょう。
「ねぇ、リック。ピックって誰なの?」
「ああ、グラスランドのハムスターで…」
「あんちゃんも、リックのあんちゃんも、ピックねえちゃんに惚れてるんだよ!」
「バカ!ザック!惚れてるんじゃない!オイラは…ナップあんちゃんはピックの事は…大好きなんだぁ!」
「へぇ〜…好きなんだ〜…」
「なに!?そこの丸いの!なぜピックがハムスター族(?)のアイドルだと知っているぅ!?」
「そうだぞ、カービィ!なんで!?」
「いや、だれもアイドルとは…」
「カービィ!ピックがアイドルだって知ってたって事はカービィもピックのファンとか!?」
再びクーが…いえ、今度はカービィ達も盛大にため息をつきます。
とりあえず、それからもボケ役ばっかりのセリフは続き、それ(ボケ)から解った事を私がまとめます。
ピックは、リック達が『虹の雫』という物を探していることを聞き、
『ハムスター族(?)としてほっとけない』と、ナップ達を訪ねるためにここ、
レッドキャニオンへ来たそうです。
そして、『どうやって!?ここは黒い雲の中に包まれていたのに!』と驚くカービィ達にナップの答えは、
さらに驚くべき物でした。
ナップは、『ドラゴンに乗ってきたらしい』と答えました。さらに…
「おいらはね、猫みたいな人を見たよ!」
「猫にドラゴン…あいつらか…またややこしいのが…」
そう、たぶんあの2人でしょう。
さて、ここまでにため息の元が4倍になってしまったクー。
しかし、その後に続いた会話にクーは凍りつきます。
「そういえば、ピックは、バックと来たんだぜ!」
「えっ!?それじゃあ、『ハムスターレンジャー』全員集合じゃん!」
「ハムスターレンジャー?」
「うん!おいらたち5人が集まって、悪を倒すんだよ!」
「でも、バックって結構アレだよな〜!」
「そうそう!ピック1人じゃつっこみきれないよね〜!」
「これ以上…リックが増えるのか…?」
「バカだなぁ!リックは1人だよ!クー!」
クーはすでに放心状態。カインはさっきから話から外れ、ボーっとしています。
カービィは楽しそうにハムスター達とお喋りをし、リックは言わないでも解るでしょう。
そんな時が1時間ほど続きました。
そういえば、ピックがどうしたんですか?
「え?何が?」
リックならどうにかなるかもって言っていたじゃないですか。
「ん〜…そうだ!リック!大変なんだよ!ピックが!」
「ピックが?」
「あの、あの天辺で、いや、天辺に、お?天辺の…そうだ天辺!」
「じゃかあしいわぁ!天辺がどうしたぁ!」
クーがこんなに怒鳴るのは、なかなか見られない事です。
その点で、ハムスターってすごいですね。
「へへ…まあな!そう誉めるなよ、ナレーション…。」
「そんな事どうでもいいから、天辺がどうしたの?」
「あのね、おいらたち、ピックねえちゃんに、あの山の天辺の方に虹の雫がある…みたいって言ったんだ。
そしたら案内してって言われたから、
案内して、そしたらピックねえちゃんたちが虹の雫見つけたみたいで、
そしたら、入口が崩れて塞がっちゃって…。
ピックねえちゃんたち、閉じ込められちゃって…あの山なんだけど…。」
ザックが指さした山は、レッドキャニオンで一番高いと想われる山でした。
「な、なにぃ!?」
「なんでそんな大変な事、忘れてたんだな!?」
「まあいい!いくぞ!」
「あっ!ナレーションさん!話し進めてくれてありがとね〜!」
カービィ達は、その山にダッシュで登ってゆきます。
しかし、かなり高い山なので、途中でカービィがばてて、
クーに運んでもらう事になったり、ザックがはしゃいで落っこちかけたり、
カインが途中の泉でしばらく泳ぐと言うので休憩になったりしました。
まあ、いろいろとありましたが、カービィ達はようやく山の天辺に着きました。
「お〜い!バック〜!助け呼んできたぞ〜!」
「ナップ!ザック!遅いじゃないか!」
バックと呼ばれたハムスターは、これまたリックと同じもようで、色違いでした。
色はと言うと、燃えるような赤です。
「いい助っ人連れて来たよ〜!」
「よお!バック!ひさ〜!」
「おお!リックじゃないか!久しぶりだな、友よ!」
「んで?ピックが閉じ込められたのは何処なんだよ!」
「いま、僕が立っているところの真下さ!僕が立っているブロックが部屋の入口の…」
「それならそこをどけぇぇぇ!!」
たまらずクーが叫びます。(2回目)
最初のセリフで、バックはまともかと思ったようですが、そこはオスのハムスター。
もちろん天然さんです。
さすがのクーも、ハムスター×4=天然さん×4にイライラが爆発したようです。
そんなクーを後目に、そのブロックをリックがどかすと…。
「これで終わりじゃなかったの?」
そこにはピックの姿は無く、深そうな穴が在るだけでした。
「ふっ。ピックはその下さ。僕は止めたんだけどね…」
「そうか!なら、オイラ行って来る!」
「おう!がんばれよリック!」
普通ならこんな会話にはならない筈ですが、そこは、ハムスター。
リックは、カービィも来て、と一言だけ言うと穴の中へ下りて行きます。
カービィはしかたなくリックに続き、穴の中へ下りて行きました。
最初に見たときはかなり深そうに見えましたが、実際の所そんなに深くはありませんでした。
一番下まで下りると、いかにも入口が崩れちゃいましたと言う感じで、通路が塞がれていました。
「ここかぁ…。」
「ねえリック、そういえばさあ、ザック君『ピックねえちゃん達』って言ってたよね?」
「うん。それが?」
「ぼく、最初、あのバックって人が一緒に閉じ込められてるんだ思ってたんだけど…」
「だから?」
リックは一生懸命岩をどかしながら(リックは力持ちです)カービィの話を聞いています。
「うん…一緒に居る人はだれかなーって思って…」
「開いたぁ!」
カービィとリックは開いた穴から中に入ります。
そこには、虹の雫を抱いた、リックのもようをピンク色にしたような一匹のハムスターと…。
「あっ!ピも君!ラン君!会いたかったニャ〜!」
「よっ!カービィ!ネズ公!」
…あの2人組。
「…ラン君って誰?」
「そこのハムスター君のことニャ〜!」
「と、言うわけで、俺達帰るから!」
そういってドービィが、続いてナービィが出て行きます。
「ランくーん!助けてくれてありがとニャ〜!!」
カービィとリックは呆然としています。
と、中に居たピンク色のハムスターが駆け寄って来ます。
「リック〜!会いたかったの〜!!」
「ピック、その虹の雫は?」
「そこで見つけたの。そしたら、入口崩れちゃって…怖かったの〜!!」
ピックが半泣き状態になっています。
カービィは、別の質問をしました。
「ねぇ、さっきの2人は?」
「あたちね、リックの役に立ちたかったの。虹の雫を探すって言ってたから、
ザック達に聞いてみようと思ったの。
でもね、レッドキャニオンまで行く方法が無かったの。そしたら…」
「そしたら?」
「あの人達が居たから、乗せてきてもらったの。でね、ついでにここまでついてきてもらったの。」
「…それだけ?あの人達が居たからって…悪い奴だったらどうするんだよ!」
「でも、あの人達いい人だったの。」
「…まあいいや、上に戻ろうよ。」
カービィは飛んで、リックとピックは壁キックで上へと戻ります。
「おい、カービィ…さっきあいつらが…」
「うん、解ってるよ。それより、虹の雫ゲットだよ!」
カービィはそう言いながら振り向きます。
その目線の先には、再会を喜ぶ5匹のハムスター。
クーも、やれやれといった感じです。
カインは相変わらず、ぼーっとしています。
「そうだ!せっかく5人集まったんだから、おいらたちの家に泊まってってよ!」
「それはいい考えだザック!そうと決まれば早く行くぞ!」
そう言うとナップとザックは走って行ってしまいました。
「まだ決めてないんだけど…」
「いいと思うの、リック。あたちは賛成なの♪」
「ふっ。僕はどうでもいいけどね。ピックがそう言うんだったら賛成なのさ!」
「リック、あたちが連れてってあげるの、早く行くの〜♪」
と、ピックはリックと手を繋ぎます。
「カービィ、いいよね〜?オイラ達あの2人の家に泊まるから〜!」
リックはそれだけ言うと、ピックと一緒に歩いていきます。
その後にバックがつまらなそうについて行きます。
「うん、じゃあねー…って、ちょっとまってぇ!ぼく達はぁ!?」
「…たぶん、野宿なんだな…。」
「それにしても、今回、あいつら目立ちすぎだぞ…。」
「オラなんて、今までセリフが3回しかなかったんだな…。」
ハムスターって恐ろしいですね…。私も押されぎみでした。
「…とりあえず寝よう…今日はやけに疲れた…。」
「…うん…。」
カービィ達はそう言って眠りにつきました。
その頃リック達は…。
「あんちゃん!おいらの足を踏んだよ!」
「ああ!すまん、ザック!」
「どうでもいいけど、ちょっと狭くないかい?」
「あ゛―!バック!それオイラの枕だぞ!」
「あーん、狭いのー!!」
その晩、レッドキャニオンのハムスター兄弟の家は一晩中騒がしかったそうです…

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