『カービィとゆかいな仲間たち』
第14話〜クラウディパーク、黒くて丸い…?〜
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前回、ハムスターレンジャーの力を借り(?)Mr、ブライト&シャインとの戦闘に勝ったカービィ達。
虹の雫の光は水色の線で雲の上へと続いています。
ピシュゥゥゥゥ…
今、カービィ達はワープスターで移動中。そろそろ雲の上に出るはずです。
ボフン!
「抜けたぁ!!」
カービィ達は不思議な光景を目にしました。
火山のような高い山が浮いて…いえ、雲の上に聳え立っているのでした。
「これが…クラウディパーク?」
「そうみたいなんだな…。」
「話に聞いてたのと違うな…とりあえず降りて見よう。」
カービィ達は、山のふもとの平坦な陸地…いえ、雲に降り立ちました。
と、なにやら黒くて丸い物がこっちに向かってきます。
カービィ達は、雰囲気的に敵だと思い身構えますが、どうやら何かから逃げているようでした。
追いかけられているのは、さっきも言ったように、黒くて丸く、なんとなくとぼけた顔の奴で、
追いかけてるのは、目玉(としか言い様がない)に、ビットのような物が四つ。
黒くて丸い奴はカービィ達の横を通り過ぎます。
「もしかして…クラッコ?」
「おお!カービィか!夢の泉以来だな!」
クラッコの周りのビットが、目玉の周りを激しくまわり、クラッコは1つの雲になります。
「カービィ、知り合い?」
「デデデの部下の1人で、2回ほど戦ったんだよ。」
「…敵なのか?」
「ううん、やさしい人だよ。
最初の時はデデデにつき合っていただけだし、2回目はぼくが間違ってたし…。」
クラッコは頷きます。
カービィは大まかにリック達の紹介をしました。
そして、今一番訊きたい事を訊きます。
「ねぇ、クラッコ、この辺に黒い影みたいなの来なかった?」
すると、クラッコは『しまった!』と一言いい、辺りを見回します。
「いたのだ、カービィ。怪しい奴が…この山が浮いた原因もたぶんそいつだ!」
「ああ、さっき追いかけてたあの…って、ちょっと待って!この山が浮いたってどういうこと!?」
「…カービィ、まず、この島の事を知っているか?」
「全然。」
「…そこから話すと長くなるが…?」
あ、1本調子じゃ読者が飽きるので、私が基礎知識、教えましょうか?
「ああ、そうしてよ、ナレーションさん。」
じゃあ…コホン…まず、クラウディパークと言うのは、
バブリークラウズやグレープガーデンなどの空中に浮いている地域とは違い、高い山の上にある所なんです。
「えー?だって、クラウディパークも雲の上歩けるじゃん!」
それはですね、高い山の地面なんです。雲がその足場を覆っていて、私達はそこを歩いているんです。
ふかふかなのは、あの辺の山の頂上辺りには雪が溶けずに残っていてそれでです。
冷たくないのは、あの雲が冷たさを抑えてるんですよ。
(ポップスター自然7不思議の中の1つと言われています。)
バブリークラウズや、グレープガーデンよりも下にあり、大体あちらの方です。(北西を指さす)
だから、クラウディパークには誰でも来れるんですよ。
「ほう…しかし、ここは虹の島々だぞ?クラウディパークは2つあるのか?」
あ、それはですねぇ…
「待て、そこからは私が話す。」
あ、はい。どうぞ、クラッコさん。
「ここは、虹の島々の中でも最高峰の山を持つ島で、
もともと『ハイラージマウンテン』という所だったのだ…。」
「ハイラージマウンテン…なんだな?聞いた事ないんだな…。」
「もう随分前の事だからな。知らなくて当然だ。話を続けるぞ。
そのハイラージマウンテンについに雲がかかり、ここもクラウディパークでいいのでは、
とプププ議会で決まってな。
それからここは、クラウディパークの一部になったのだ。」
「へ〜…そういえば、もともと何の話しだっけ?」
「…なぜこの島が浮いたか…だろ?」
「そうだった!早く話してよ、クラッコさん!」
「…リックも忘れてたんだな。」
「…私はその時グレープガーデンに居たのだが…最近、虹の島々に異変が起こったと聞いてな…
まだ、あまり人が居ないこの島を見張る為に飛んできたのだが…。」
「…そこで島が浮き上がったと?」
「ああ、それで、この島に急いできてみれば、さっきの怪しい奴が居たのだ…。」
クラッコはまた辺りを見回し、悔しそうな顔(目)をします。
「だが…逃がしてしまった…この先あいつが何をしでかすか…」
「じゃあさ、クラッコ。ぼく達がそいつを捜すからさ、クラッコは他にも居ないか捜しといて!」
そう言ってカービィは駆け出します。
「やれやれ…そう言う事だから…」
「また、会うんだな!クラッコさん!」
「あっ!そうそう、取り付かれないでよ〜!面倒だから〜!」
『バカッ!』という声が聞こえます。
カービィ達はすでに遥か遠くです。残されたクラッコは一言呟きました。
「いい友達を持ったな…カービィ…」
さて、さっきの場所の大体反対側まで歩いたカービィ達。
さすが、元ハイラージマウンテン。半分とはいえ、かなりの距離がありました。
そこで、少し休憩する事にしました。
「つ…疲れたぁ…。」
「に、しても…、あいつどこいったんだろ…」
「あの黒い奴か…。もうこの辺には居ないんじゃないか?」
「山に登るしかないんだな。」
カービィが嫌そうに上を見上げます。
疲れているカービィには、頂上が宇宙まで届いているように見えました。
と、何かが山の方から転がり落ちてきます。
…黒くて丸い奴…。
「あっ!さっきの…!」
黒くて丸い奴はカービィの方に向かってきます。
「カービィ!危な…い?」
羽を撃つため、羽を広げたクーは思わず戸惑います。
なぜなら、黒くて丸い奴はカービィの周りをじゃれるように回り、
そのあとカービィをじぃーっと見ていたのです。
「きみ…だれ?悪い人じゃないでしょ?」
カービィがそう考えた理由は、『目』でした。
何も考えないような目ですが、カービィは奥に光る物を見抜いたのです。
純粋な者のなせる技です。
リック達もカービィが『悪い人じゃない』と言うなら…と、納得しています。
「ねえ、答えてよ。きみだれ?どこから来たの?」
黒くて丸い物が答えます。
「ぐ〜い…ぐ〜…ぐぅ…ぐ〜い…」
カービィ達が顔を見合わせます。
「これしか…喋れないのか?」
「オイラ達と言葉が違うのかな…。」
「ぐい〜。」
黒くて丸い奴は頷きます。どうやら、リックが正解のようです。
「こっちの言葉は解るんだな?」
「ぐい〜。」
頷きます。
「えーっと…なんて呼べばいいかな…。」
「ぐい〜、グーイ、ぐ〜。」
「…グーイ?」
「ぐい〜。」
「カービィ、よく解るな…」
「うん、なんとなく…」
と、グーイが舌で舌招きをします。
「ぐ〜い、ぐぅ〜。」
グーイは山へと登っていきます。
「来て…って言ってるみたい。」
「…そうみたいだな…。」
「…ついていくんだな。」
カインはピョコピョコとジャンプしながら山に登っていきます。
「…カインって、あんなに行動的だったっけ?」
「前回、おまえ等に出番取られたからじゃないか?」
「行こうよ、リック、クー!」
あんなに疲れていたカービィが元気よく山へと登り始めます。
グーイとの出会いで、冒険心を刺激されたようです。
リック達も頷きあい、カービィ達に続きました。
「ぐぅぅ〜い!」
風の強い谷間にあった入口の中で、グーイが飛び跳ねています。
「ぐ〜い、ぐい〜。ぐっい〜!!」
「カッター?」
「だからさ、カービィ、何で解るのさ?」
「だから、なんとなくって言ってるでしょ〜?…いくよぉ〜…カッター!!」
スパーン…ガラガラガラ…
真ん中に線があるブロックで出来ていた壁は、音をたてて崩れ中には…。
「虹の雫!これの場所を教えてくれたの?」
「ぐい〜。」
「へぇ〜…本当にいい奴なんだね、カービィ。」
「だから、さっきからそうだって言ってるじゃん!」
「ぐい!?」
グーイがハッと顔を上げ、虹の雫の部屋から飛び出していきます。
「待ってよ!どこ行くの!?」
カービィの声にも答えず、グーイは山頂に向かって駆けて行きます。
それは、何か異変が起きたと言うことでしょうか?それとも…?
呆然と見ているカービィ達でしたが、あることに気付きました。
「そういえば…クラッコさん見張りにきたって言ってたな…」
「?どういうこと?」
「見晴らしのいい所にいるって事なんだな。」
「…クラッコ!」
カービィが走り出します。
クーも、カインも急いで追いかけます。
自体をようやく察したリックも後に続きます。
皆の心には、『あの出来事』が思い出されていたのかも知れません。
そう。氷の竜。
もう2度と同じ事はさせない…。しかし、カービィは別でした。
(まさか…まさか…ううん、そんな事、絶対ない!でも…グーイ…)
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