『カービィとゆかいな仲間たち』
第15話〜クラウディパーク、グーイの秘密〜
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
前回、元『ハイラージマウンテン』である、クラウディパークに着いたカービィ達。
そこで、クラッコと、黒くて丸くて妙な顔の…失礼。この辺ではあまり見かけない顔の奴、
『グーイ』にあったカービィ達。
グーイのおかげで虹の雫も手に入れ、順調に見えましたが…。
グーイは、いきなり走って行ったのです。クラッコが居る山頂へ…。
嫌な予感を感じたカービィ達は、ただいまグーイを追い、頂上へ向かっています。
「…リックゥ〜…疲れたよぅ…」
「カービィ!君が最初に追いかけ始めたんでしょ!?」
「自分の始めた事に責任を持つんだな。」
「つーか、カインもよく平気でいられるな…」
クーにそう言われ、カインは、あまく見ないでほしい、といった感じの目線をクーに投げかけます。
「いいから…リック…乗せて…お願い…。」
カービィが、もう本当に限界な事に気付いたリックは、慌ててカービィを背中に乗せ、再び走り出します。
リックは駆け、クーは飛び、カインは跳ね、カービィは楽をしながら(?)、頂上へ急ぎます。
さて、その頂上では、クラッコが必死に何かと戦っていました。…あの黒い影。
「ホォ…ココマデ、オレヲカワセタヤツハ ハジメテダヨ…。」
クラッコは、黒い影に向かって雷をとばしますが、簡単に避けられます。
そのまま突進してきた黒い影を、クラッコはひらりと避けます。
「ふん…ここまで私をてこずらせたのも、カービィ以来だ!」
そして激戦は続きます。
場面は変わって、こちらはカービィ達。
やっと山の3分の2辺り…といったところでしょうか。
「さすがに…オイラも、ちょっときつい…カービィ…降りて…」
リックから飛び降りたカービィは、リックの背中で楽をしていたこともあって、すっかり元気です。
ぴんぴんしています。
それとは、反対にリックはふらふら状態。
調子に乗って『ハムスターダァーッシュ!』とかやってるからですよ?
「…ナレーションさん…それは、内緒だよ…。」
あ、はい。で、どうします?リックさん、置いていきますか?
「何気に酷い事言うね、ナレーションさん…。」
「でも、休憩するわけにもいかないんだな。」
「クー…オイラを…オイラを運んでぇ…」
「ちっ、…カービィ、カイン、先へ行ってろ!」
「えっ?何で?」
「こいつを運ぶとなると、どうしてもスピードが遅くなる。だから…。」
「うん!わかったぁ!」
カービィ、今度はばてないように、ダッシュを控えています。
これなら、ばてずに頂上につけるでしょう。

…クラッコと黒い影は、いまだに戦っていました。
黒い影は、とりつこうと突進し、クラッコにかわされ、
クラッコは雷で黒い影を狙いますが、黒い影にはまだ一発も当たっていません。
この攻防が、さっきからずっと展開されています。
いつしか両者の間には、言葉はありませんでした。
…かなりの時間がたちました。いえ、本当はそんなに時間はたっていないのかもしれません。
この戦いを見ていると、時間が止まっているかのように感じます。
と、クラッコに疲労の色が表れて来ました。動きが、心なしか鈍くなってきたのです。
その隙を黒い影は見逃しませんでした。クラッコに飛び掛ります!
ばしぃ!
「…クラッコ!」
ちょうど、登ってきたカービィが叫ぶのと、
『何か』がクラッコに迫る黒い影を退けたのは、ほぼ同時でした。
『何か』とは…舌。グーイの舌でした。
グーイがクラッコと黒い影の間に転がり出て来ました。
グーイは黒い影を見つめ、『グーイ!』と鋭く、一言だけ言いました。
黒い影は、はっとした様子で喋りだします。
「アナタハ…ナゼ、オレ…イエ、ワタシノジャマヲ?
アナタハ、コノヘンノコトヲシラベルタメニココニ…。」
〔ぼくは、お前に仲間扱いはされたくない。〕
グーイはこう言いましたが、カービィ達には「ぐ〜い。」としか聞こえませんでした。
「ナカマアツカイ?メッソウモナイ!
アナタハ、ダークマタ―サマトオナジカ、ソレヨリウエノカンブデハナイデスカ!
ワタシハ、アナタヨリシタノカイキュウデス!ナカマナンテソンナ!ワタシハ、ゲボクデス…」
黒い影の言葉しか解らないカービィ達は愕然とします。
グーイは敵だったの?
確かに黒いけど…。
そこへ、クー達が追いつきます。
カインが、今起こっている事を説明します。
「サア、ソコヲドイテクダサイ、グーイサマ!ワタシハ、コノシマノヒカリヲトザサナイト…。」
〔どくもんか!お前、ダークマタ―の配下だろ?伝えとけ!『お前は消える運命だ』って!〕
「ソンナ、グーイサマ…」
しつこいようですが、カービィ達にはグーイの言葉は、「ぐ〜い。」というようにしか聞こえません。
(ちなみに、〔このかっこ〕がグーイの言葉です。)
カービィ達とクラッコは、呆然とその様子を見ています。
〔さっさと行け!ダークマタ―に伝言!命令だ!〕
「ハ、ハッ!グーイサマ!」
黒い影が飛び立とうとした時、大きな影がグーイ達を覆います。
ドラゴン、ドービィ。もちろん、ナービィも一緒です。
≪間に合ったようだなぁ…ナービィ、伝言あるんだろ?≫
「ニャッ、くろ君。うちからも伝言頼めるかニャ?」
「オマエラハ……マアイイ…ナイヨウニモヨルガ……ナンダ?」
「ニャ〜、『これから、ピも君達を連れてくニャ〜。準備していた方がいいニャ〜。』
ってニャ感じで頼むニャ〜。」
「……ワカッタ…。」
それだけ言うと、今度こそ黒い影は飛んで行きました。
「ぐ〜?ぐい?ぐ〜い〜?」
「ニャ、グー君。それはまだしらニャくて良いニャ〜。」
どうやら、『あなたたちは何者?』と言ったらしいです。
呆然としていたカービィ達が、我に返りました。
カービィが1番気になること、それは…。
「グーイ…きみ、敵だったの?虹の雫の場所だって、教えてく…」
「ぐ〜!!ぐ〜い!ぐい、ぐ〜い!」
グーイは激しく首を(体を)横に振ります。
それを見たカービィは安心したようです。
カービィは、一生懸命グーイと会話(らしきもの)をしています。
さて、クー達は、突然現れたドービィ達に質問を投げかけます。
「お前ら…あの黒い影の仲間なのか?答え様によっちゃあ…」
クーが片方の羽を広げます。
「ニャ〜!物騒だから羽をたたむニャ〜!」
「だから、どうなんだな!」
「今はちょっと言えニャ―ニャ―!それより、早くドービィの背中へ乗るニャ〜!」
「どういう事?」
≪虹の雫…光ってんだろ?≫
見ると、いつの間にか虹の雫は青色の光を湛えていました。
≪その光が指し示す先…『ダークキャッスル』に突入する!≫
「でも、そんなのワープスターで…。」
グーイと話していたカービィが、いきなり話しに入ってきます。
「無理ニャ〜。計算違いが起きたニャ〜!ワープスターの力じゃあ、突入は無理ニャ〜!」
「計算違い?」
≪ナービィ!…コホン、まあ、とにかく乗れ!急がないといけない!≫
クー達は、不審に思いながらも、ドービィに乗り込みます。
最後に、カービィが乗ったとき…。
「ぐ〜!!!」
「…どうしたの?グーイ。」
「ぐぅ〜…カァビー…ぐい…行く…いっしょ…ぐ〜い。」
「一緒に来たいの!?」
グーイが喋った!ぼくらの言葉を!
カービィは感無量です。
クーは、グーイを見、カービィを見、ドービィを見、そしてグーイを見て、言いました。
「いいぞ。カービィ、グーイを引っ張り上げてやれよ。」
「ありがとう!クー!…よいしょっと…グーイ、よろしくね!」
「ぐぅぅ〜い!!」
≪よっしゃあ!行くぞ!≫
ドービィが翼をはためかせ、空へ飛び出していきます。
あ、そういえば、クラッコさん…?
「出番が…。…忘れてただろ作者…。」

カービィ達は異様な光景を見ていました。
島があるべき所に島がなく、虹の雫の光は、途中で途切れてしまっています。
「どういう…こと?」
「だから、ワープスターじゃ無理って行ったニャ〜!ピも君達、しっかりつかまるニャ〜!」
≪いくぞ…≫
ドービィは、一度身を縮めると、矢のように光が途切れている所へつっこみます。
ギャエェェェェェェーン!!
叫び声を上げながら、見えない何かを突き抜けていきます。
抜けた!
…それは、クラウディパークの雲を抜けた時とは全く違いました。
急に空気が重くなり、ドービィはゆっくり降下して行きます。
ここの空には、厚い雨雲のような雲が見えるだけです。
そこには、巨大な城が聳え立っていました。
ドービィは地面に降り、ついに球体になりました。
「しばらくは、手助けできねーや!まあ、頑張れよ!」
「敵は最上階にありニャ〜!」
カービィ達は、城を見上げます。
「…いよいよ最後の島か…。」
「オイラ、なんか緊張してきた…。」
「アスランの敵なんだな!」
「いこう!みんなぁ!」
「ぐぅ〜い!」
巨大な門をくぐり、城の中へと消えて行くカービィ達。
そんなカービィ達を見ながら、ナービィは呟きます。
「ニャー…やっとニャ…プロローグ…無事に終わるといいニャ〜!」
ドービィが城を見上げます。
黒い影が舞っています。
ナービィの顔を見ます。
ナービィも、少しだけ心配そうでした。
ドービィは、一瞬不機嫌な顔をしてから、下を向きました。
「こんなに狂ってんだ…無事に終わるわけないだろうがよっ…!」
一筋の雷が、雷鳴と共に城を照らしました…。

NEXT
第16話〜ダークキャッスル、VSデデデ大王?〜


次の話を読む
前の話を読む

読むのを止める