『カービィとゆかいな仲間たち』
第18話〜ラストバトル、VSダークマター〜
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前回、ナービィ達と過去の世界へ行き、過去の事件の真相を知ったカービィ。
今はデデデ城で、迫りつつある黒い雲を見上げています。
「あの雲の中に…ダークマターが…。」
カービィがいかにもシリアスな感じで呟きます。
「いよいよだな、カービィ…。」
「ついにラスボスなんだな。」
「カービィ!デデデ大王が目を覚ましたぞ〜!」
とんでもないタイミングで目を覚ましますね、デデデ大王。
とりあえず、リックの手招きする方へ行きます。
…あれ?屋上に開いた穴の中に落ちっぱなしじゃ無かったんですか?
「ああ、あのまんまだと、なんかかわいそうだったから、オイラ達が引き上げたんだよ!」
カービィがデデデ大王の側に近寄ります。
デデデ大王は上半身(?)を起こし、カービィを見ます。
「お?カービィ?何でお前が…あ゛―!なんじゃこりゃー!!!」
デデデ大王は変わり果てた城の屋上を見て叫び声を上げます。
また気絶しそうな勢いです。
と、ナービィがひょこひょこ近づいてきました。
「ピも君!虹の雫は7つあるかニャ〜?ダークマターを倒すニャら7つ必要ニャ〜!」
「え〜っと…。クー、いくつぅ?」
「6つだな。1つたりない…」
「ニャ〜ペン君は持ってニャ〜ニャ?」
「そうだ!デデデ大王!虹の雫持ってない?」
「あ?ある事にはあるが…そいつは誰だ?」
デデデ大王はナービィを指差しながら言います。
「どこに!?」
「この下の階の筈だが…それより、そいつは誰だ?」
「分かったぁ!ありがと〜!」
そう言って、カービィは穴から下の階へと飛び降ります。
デデデ大王は立ち上がり、ナービィを引っ掴みます。
「おい!こいつは誰だ!?屋上に穴をあけたのはお前か!?カービィー!」
「ニャー!放すニャー!ドービィの世話をしニャきゃいけニャーニャー!」
デデデ大王を素晴らしく無視して、カービィは穴の下の階から、さらに下の階へ下りて行きました。
「うわ〜…なんか崩れそ〜…早く探そ…。」
探索中です。しばらくお待ち下さい………〜
もうしばらくお待ち下さい………〜
え?まだか?あと少しです。待っててください………〜
早くしろ?え、え〜っと…カービィさん!読者さんが我慢の限界だと……〜
「あったぁ!」
あ、見つかったようですね。
カービィは、急いで階段を駆け上り、穴から屋上にでます。と…、
ガらガraがラgaラガr…
階段が景気良く崩れます。
「ああっ!俺様の城がぁ…。」
「こりゃあ、あんまり持たないな…カービィ、早く決着をつけないと…。」
「うん…でも…。」
「どうしたんだな?」
「虹の雫が…。」
「ん?…光ってない…。」
「そうか…まだ雲が晴れて無いからな…。」
クーは上を見上げます。
「ニャー!ペン君いいかげん降ろすニャッ!」
ザシュッ!
「いでぇーっ!!」
ナービィがデデデ大王の手を思いっきり引っ掻きます。
ナービィはカービィ達の方へ近づきます。
「ったく…あいつは何なんだ…。」
デデデ大王は、大よその事情はクー達に聞きましたが、ナービィ達についてはなにも聞いていま
せんでした。
「ニャー!星のかけらは持ってるニャ?」
「え?今までのと、さっき見つけたので6個あるけど…?」
「ニャー、じゃあ、虹の雫を空中に放り投げるニャ〜!」
「え?こ、こう?」
カービィは、7つの虹の雫を抱え、一度に放り投げます。
パアァァァァァァァァ…
虹の雫が光り輝きます。ただ、紫の雫は、いまだに光を放っていません。
虹の雫の光は混じり合い、それでいてはっきりとそれぞれの色を主張して、虹色に輝いています。
…1色足りないとは思えないほどに、それは、それは綺麗で…。
と、光が1つの形に集束します。…光の…虹色の…剣。
その剣はカービィの手に、ゆっくりと収まりました。
「これは…?」
「ニャー!ダークマターに唯一対抗できる剣、『虹の剣』ニャ!で、たりニャい1色はこれで…。」
ナービィは懐(?)から星のかけらを1つだし、カービィ達の持っているのと一緒に虹の剣に近づけ
ます。そして、なにやら呟くと、星のかけらは虹の剣に吸い込まれる様に消え、虹の剣の輝きが
増しました。
「ニャー、星のかけらは、7つ集めると、1つだけ願いが叶えられるニャー!」
「じゃあ、これで7色分だってことか?」
「さあ、ピも君!ダークマターを倒してくるニャ!」
「…うん!」
急に虹の剣の輝きが最高潮に高まり、カービィを引っ張るようにして宙に浮きます。
カービィは、真っ直ぐに黒い雲を見据え、それに従うように虹の剣は、カービィを黒雲の中へ導い
ていきました…。
「ナービィ…星のかけらを拾うのはやめろって言ったよなぁ…。」
「ニャッ!!ドービィ!?か、勘弁してほしーニャー!!」
さて、黒雲の中を突き進んでいるカービィ。
ただ、虹の剣を持っているだけなのに、不思議と、剣の使い方が分かって来ます。
まるで、決戦の前に剣が、急いで技を教えようとしているようでした。
と、不意に開けたところに出ました。そこだけ雲がありません。
…1人の、まるで黒髪の人間のような奴が、そこに居ました。
「…ほう…わざわざ殺されに来たか…やはり下級生物だな…。」
妙なゴーグルのような物をしたそいつは、静かに言います。
「…ダークマター…虹の島々から…ポップスターから出て行け!」
いつものカービィからは想像できないような、シリアスなセリフです。
ダークマターは虹の剣に目をとめます。
「…虹の剣か…そんな物で…我が倒せると…思っているのか?…。」
「うるさい!出て行かないつもりなら…覚悟しろ、ダークマター!」
カービィが剣を振るいます。
「…よかろう…相手してやる…ただし…貴様は死ぬがなぁ!!」
ダークマターも剣を出します。剣は真っ黒でしたが、すぐに鋼色になります。
カキィン!
すぐにカービィとダークマターの剣がぶつかりあいます。
カキィン!カキィン!
剣のぶつかり合う音以外は、何も聞こえてきません。
どうやら、カービィの方が優勢のようです。
虹の剣は、カービィの力だけではなく、虹の剣そのものの力…星そのものの力が合わさって、
ダークマターに向かっているのです。
それに対して、ダークマターは…孤独。暗い空の中、ダークマターは1人でした。
仲間と言う物を信じられずにいました。それも、カービィにおされている原因でした。
ダークマターは一瞬身を退きます。
カービィもそれに合わせて、正反対の位置に移動します。
ダークマターは動きません。
カービィがダークマターに近づきます。
ピシュン!
「うわぁっ!」
ビームがカービィを直撃します。
カービィは虹の剣のおかげでなんとか落下は免れました。
「…っつ…卑怯だぞぉ!ダークマタァー!」
ダークマターは平然と答えます。
「…卑怯か…誉め言葉だ…っ!」
ダークマターはビームを連射します。
今度は、カービィが劣勢になりました。
ビームの合間に、ダークマターが体当たりをしてくる時でさえ、
避けるのに精一杯で、斬りつける暇もありませんでした。
また、ダークマターの動きが止まります。
今度は用心して、カービィはぎりぎりまで下がります。
ダークマターは剣をまっすぐに立てます。すると、剣の先に黒い光のような物が集まります。
その黒い光のような物は、3つの球に分れて、カービィに向かって来ました。
カービィは、おもわず虹の剣を振るいました。
…虹の剣が黒い球を跳ね返しました。黒い球は、光り輝く球になり、ダークマターの方へ飛んで行
きます…と言っても、ダークマター本人とは全然違う方向に飛んで行きましたが。
しかし、カービィはコツを掴んだようです。
次のビーム攻撃を避け、体当たりを避け、もう一度、剣をぶつけ合い…。
ダークマターが再び黒い球を撃って来ました。
カービィは、近くまで引きつけます。
もっと…もうちょっと…あいつが油断するまで…今だ!
カービィは光の球を打ち返します。
ボスンッッッ!
ダークマターに見事にヒット!
ただ、1回の攻撃なのに、ダークマターはよろけます。
どうやら、星のかけらは思ったより虹の剣に力を与えていたようです。
カービィはその隙をつきました!
一気に間合いを詰め…。
ザクッ!
ダークマターに虹の剣を突き刺し、そこから切り裂きます。
ダークマターは悲鳴も上げずに消え去ります。
「や、やったぁ…。」
カービィは、疲れきった表情で降下していきます。
「ふぅ…あんなに強いなんて…思わなかったぁ…!?」
妙な気配に気付き、カービィが後ろを、上を向いた瞬間、虹の剣に黒いレーザーが直撃し、
虹の剣は7つの光に分れ、黒雲の下へと落ちていきます。
そして…もちろん…カービィも。
「ヤハり…虹の剣ガ無けレバ…タだの下等生物ダ…。」
黒雲の中に、笑い声が響きました…。
一方、こちら、ただ待っている事しか出来ないリック達。
「カービィ…遅いなぁ…。」
すでに、長い長い時が過ぎていました。
「やっぱり、ラスボスは強いんだな。」
「ん?なんだあれ!?」
クーが叫びます。
皆が見上げると、黒雲から7つの光の球がゆっくりと落ちてきます。
「ニャ!?ドービィ!」
「おうっ!」
ドービィは、ドラゴンになり、黒雲の下にスタンバイします。と、
どすっ!
カービィが、ドービィの背中に落ちてきました。
「カービィ!?」
ドービィがゆっくりカービィを降ろします。
リック達が駆け寄ります。
「カービィ!どうしたんだよ!」
「虹の剣は!?」
「ニャー!ピも君、負けたニャ!?」
「…良く…分かんないや…勝った…はず…なのに…。」
…辺りが、しん…となります。
と、7つの光の球が、ようやく屋上の床に落ちてきました。ナービィがそれを拾い上げます。
「ニャー…虹の雫ニャ…。」
カービィが起き上がり、もう一度口を開きます。
「ぼく…もう一度行って来なくちゃ…まだ…雲が晴れてないし…。」
「カービィ、無茶だよ!ゲームで言えば、もうバイタリティ、1しかない状態だよ!?」
「リック…それは真面目なのか…?」
「大真面目だよ!」
そして、リックは、またカービィの方を向きます。
「うん…ありがと。…でもね…ナービィは分かってるでしょ?」
急に話を振られ、虹の雫の1つをしげしげと眺めていたナービィは驚きながら振り向きます。
「ニャ。でも、今のピも君じゃ…。」
と、ナービィが持っていた虹の雫が光りだします。もちろん他の虹の雫も…。
そして、再び光の球となって、カービィにぶつかります。
カービィの手には、虹の剣が出現していました。カービィの傷も治っています。
≪虹の雫も平和が良いみたいだな。カービィ、これでいけるか?≫
「ぼくは大丈夫だけど、虹の剣が…。」
虹の剣は、前より強い光を放っていましたが、宙に浮く力は失ってしまったようです。
「攻撃力の替わりに、移動力を失ったみたいだな…。」
≪…カービィ、しっかりつかまってろ…。≫
「?」
?マークがいっぱいのカービィを無視して、ドービィは翼を動かし始めます。
そんなドービィに気付き、ナービィが慌てて言います。
「ニャッ!?ドービィ、良いニャ!?」
ドービィは、ナービィの言葉も無視して、浮き始めます。
ナービィは獣人モードになり、急いで飛び乗ります。
≪ナービィ!?乗ってくんなよ!降りろ!≫
「いやニャー!ドービィ!いつもうちに、こっちの話とあまり関わるニャって言ってたニャー!
自分だけ関わろうニャんてずるいニャー!」
そんなナービィの顔は、いつもより引き締まって見えました。
「ニャー。ドービィ!1人でピも君の手伝いニャんて…うちにも手伝わせるニャー!」
≪ふん…勝手にしろ!カービィ、覚悟はいいな!≫
カービィは、頷くかわりにドービィの背中を軽く叩きました。
ドービィは、カービィとナービィを連れ、黒雲の中へ突っ込みました。
「カービィ…。」
ダークキャッスルの屋上で、見守るしか無いリック達は心配そうに空を見上げます。
(オイラも連れてってくれたら良かったのに…)
リックだけはそう思いながら…。

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第19話〜ラストバトル、VSリアルダークマター、そして…〜


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