『カービィとゆかいな仲間たち』
第9話〜リップルフィールド、VSスイートスタッフ〜
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前回、ナービィ達に振り回されたクー。前々回、カインを見つけ、
この海に起こっている事を知ったカービィ達。今は謎の光を追い、一緒に海の中にいます。
謎の光はもう目前です。
「なあ、カービィ!あれじゃないか?」
クーが言った『あれ』とは、大きな岩のような物でした。
ただの岩じゃなく、まるで釣竿のような物がつき出していて、その先がまるで太陽のように光っています。
もし、もうちょっと光が弱かったら、とても幻想的だったでしょう。
しかし、今はこの宇宙のような深海には似合いません。
強いて言えば、クーがセー○―ムー○のまねをするのを想像した時ぐらい似合わないでしょう。
「うわっ!確かに似合わない!クーが○―ラー○―ンなんて!」
「こんな時に何言ってるんだリック!」
「とりあえずこの光を何とかするんだな!」
「わかった!ぼくが何とかしてくる!」
カービィが岩に近づきます。
リックとクーはいい所(セリフ)をカービィ…は、ともかく、カインに取られたのでショック状態です。
これでしばらく喧嘩はしないでしょう。
そんな事を言っている間にカービィは岩に触れます。すると…
「わあぁ!」
岩が浮き上がります。もとい、岩ではありません。れっきとした魚です。チョウチンアンコウです。
「だぁ〜れぇ〜かぁ〜用ぉ〜かぁぁ〜?」
イライラするくらいゆっくりと、チョウチンアンコウが喋ります。
「…スイートスタッフさんなんだな…」
「なぁ〜ん〜だぁ〜カァ〜イィ〜ン〜かぁぁ〜。」
どうやら二人は知り合いのようです。
「スイートスタッフさん!この光を停めてほしいんだな!」
「そぉ〜れぇ〜はぁ〜でぇ〜きぃ〜なぁ〜いぃ〜ん〜だぁぁ〜。」
「お願い!君の光のせいでこの海はめちゃくちゃなんだよぉ!」
カービィが叫びます。
スイートスタッフは驚いた顔をします。もちろんワンテンポ遅れて…。
「そぉ〜ん〜なぁ〜はぁ〜ずぅ〜はぁぁ〜…」
と、スイートスタッフの横にティンセルがやって来ます。
ティンセルはスイートスタッフになにやら耳 (?) 打ちします。
スイートスタッフは、ティンセルがその場を離れた後、しばらくしてから話し出します。
「そぉ〜おぉ〜かぁ〜…てぇ〜きぃ〜かぁぁ〜!!」
その顔は怒りに満ちています。
「カァ〜イィ〜ン〜はぁ〜しぃ〜ん〜じぃ〜てぇ〜いぃ〜たぁ〜のぉ〜にぃぃ〜!」
「な、何言ってるんだな!?」
カインは、スイートスタッフの思いがけないセリフに動きを止めます。
「いぃ〜くぅ〜ぞぉぉ〜!!」
スイートスタッフは、かなり遅いモーションでビームを出します。
普通なら、いや、普通のカインなら、簡単に避けられたでしょう。
しかしカインは、まるでビームが見えていないかのようにピクリとも動きません。
「カイン避けろぉ!!」
カインは、クーの声でわれに返り、ビームを避けます。
「やっぱり攻撃するしか…!」
カービィはそう言うと、スイートスタッフが嗾けたティンセルを吹き返して攻撃します。
しかし、相手に向かって行ったティンセルをカインが全て撥ね返してしまいました。
「カイン!何やってるんだよ!」
「スイートスタッフさんは正気なんだな!攻撃しないでほしいんだなぁ!」
スイートスタッフはカインの方を見ます。そして、にっこりと笑います。(もちろんワンテ…以下省略)
「やぁ〜っぱぁ〜りぃ〜カァ〜イィ〜ン〜だぁ〜けぇ〜はぁ〜
ぼぉ〜くぅ〜のぉ〜みぃ〜かぁ〜たぁ〜だぁ〜ねぇぇ〜!」
「オラだけじゃないんだな!カービィ達も味方なんだな!」
「こぉ〜のぉ〜ひぃ〜とぉ〜たぁ〜ちぃ〜もぉぉ〜?」
スイートスタッフはカービィ達を見ます。(もちろん…以下省略)
リックは、スイートスタッフが自分達の方をみたのに気付いて、手を振ります。
カインも頷きます。スイートスタッフは、なぜか不思議そうにしています。
「おぉ〜かぁ〜しぃ〜いぃ〜なぁぁ〜?ティ〜ン〜セェ〜ルゥ〜はぁ〜てぇ〜きぃ〜だぁ〜ってぇぇ〜…」
すると、さっきスイートスタッフに耳(?)打ちしたティンセルが、
猛スピードでスイートスタッフに突っ込んで来ました。
ティンセルは、そのままスイートスタッフに貼り付きます。
ティンセルが貼り付いた途端、スイートスタッフの目つきが変わりました。
「ふん!まったくこいつは!イライラさせやがって…」
ちなみに今のセリフはスイートスタッフです。喋りも動きも速くなっています。
「ど、どういうことなんだな!?」
困惑するカイン…いや、カービィとリックもそうとう驚いています。
しかし、クーはある答えにたどり着きました。
「そうか!ティンセルにとりついていたのか!」
「どういう事?」
「つまり、もともとスイートスタッフには悪気が無かったんだ!
スイートスタッフが信頼しているティンセルの中の一匹を操って、
…そうだな…『今、この海が大変な事になっている、強い光を出せば、この海は助かる』
…とでも言ったんじゃないか?」
すると、スイートスタッフ…いや、彼に貼り付いているティンセル…いやいや、
それを操っている黒い影が口を開き…あれ?口があるのはスイートスタッフ…でも喋っているのは黒い…
「ああ、ナレーションさん、どうでも良いから…」
あ、そうですか?じゃあ…スイートスタッフが口を開きます。
「ちっ!ヘボナレーションが…まあいい、正解だぜ、フクロウ!
ちなみに、他のティンセル達に『砂浜を守る為に砂浜に行ってくれ』と頼んだのも俺だぜ!
まあ、護衛の奴はここに残ったけどな…」
「いや、そんな事聞いてないんだけど…」
クーの代わりにつっこんだのはカービィでした。
肝心のつっこみ役のクーは、怒りに震えています。
別に、『フクロウ』と言われたからではありません。『信頼』を悪用した黒い影。
クーは、『信頼している相手を使う』という、卑劣な手段に怒っているのでした。
「こいつは事を進めるのが遅くてイライラしてたんだ!くらえ!体当たりぃ!」
どうやらこの黒い影は、口数が多めのようです。
だから、ゆっくりと喋るスイートスタッフにイライラしていたのでしょう。
しかし、いちいち攻撃する前に攻撃名を言っていては、
どんなにスピードがあっても、カービィ達なら簡単に避けられます。………それが陸上なら。
今、戦いの舞台になっている所は水中です。クー達は避けるので精一杯。
唯一、素早く動けるカインは攻撃出来そうですが、攻撃しようとしません。
「カイン!どうして攻撃しないの!?今、スイートスタッフさんは操られているんだよ!?」
「…狙いが定まらないんだな!」
「え?」
「あのスピードじゃあ、ティンセルだけを狙えないんだな!」
カインは、スイートスタッフには危害を加えず、ティンセルだけを狙おうとしていました。
カービィ達は、そんなカインを見て…といっても避けながらですが…
スイートスタッフの動きを止める方法を考え始めます。
…あ、動きを止められないのなら、動きを鈍くすれば良いんじゃないですか?
「それだぁ!ナレーションさん!で、具体的にはどうするの!?」
…自分たちで考えてください。
「やっぱり………そうだ!スパークはどう?」
「たしかに、電流を抑えればこっちも、相手も、無事にすむかもな…
だが、いまスパークを使える奴は居ないぞ…?近くにスパークをコピーできる敵も居ないし…」
クーの言葉にカービィはがっかりします。
と、リックがカインに向かって、スパーキーを投げます。
「カイン!スパークをコピーしろぉ!」
(ちなみに、この小説では『リックとカインも、能力敵を食べて、コピー技を使える』と言う設定です。
あしからず。)
「リック!何処からスパーキーを!?」
その間に、カインはスパークをコピーします。
「オイラの頬袋から出したんだ!必要になるかなーって…」
カインが急いできき返します。
「って事は、一度リックが口に入れた物を、オラがコピーしたって事なんだな…?」
「うん。」
カインはたぶん、『あ゛ー気持ち悪りー』と思った事でしょう。
しかし、そんな場合じゃありません。カインはスパークを発動しました。
電球から、少しずつ漏れる電気にスイートスタッフの動きが鈍ります。
もちろん、リックも、クーも、カービィも動けませんが、カインだけは動けます。
カインは、電球をティンセルに向かって発射します。
パリィィィィン
カインが調節したのでしょう。途中で割れた電球の破片は、ティンセルだけに中りました。
と、ティンセルから黒い影が出てきます。
「チクショウ!オレノジャマヲシテ、タダデスムトオモウナヨ!
オレタチハダークマターサマカラウマレタカゲダゾォ!オボエテロ、コンチクショウ!」
それだけいって、海面の方へと消えて行きました。
何処からか、軟らかで黄色い、たくさんの光の筋が伸びて来て海中を照らします。
今度は、深海魚を追い出すような光ではありません。
深海の深い青とも、水面に近い空色とも合う、きれいな黄色でした。
黄色い光が広がる中、スイートスタッフが目を覚ましました。
「あぁ〜れぇ〜?いぃ〜ったぁ〜いぃ〜なぁ〜にぃ〜がぁぁ〜…」
スイートスタッフが言い終るのを待たずに、カービィ達が今までにあった事を話します。
スイートスタッフは、頷いた後(もちろ…以下省略)辺りを見回します。
「こぉ〜のぉ〜ひぃ〜かぁ〜りぃ〜はぁ〜?」
「あ、これは多分虹の…」
そこまで言いかけて、カービィ達はやっと気付きました。
「「「「虹の雫を忘れてた!!!!」」」」
カービィ達は、スイートスタッフ…は喋るのが遅すぎるので、
マスターグリーンに虹の雫の取り方を教えてもらいました。
もちろん、会った瞬間にどんな事があったのか聞かれ、しばらくそれを話す事になりましたが…。
長い質問が終わり、カービィ達は光の筋をたどって、虹の雫のある部屋の前までやってきました。
虹の雫の部屋は、強い水流に守られていましたが、カインはこんな水流物ともせず、
部屋にたどり着きました。
カービィがその部屋の壁にストーン状態でぶつかると、中には黄色い光を放つ虹の雫がありました。
カービィがそれを取り部屋を出ると、光は一つの太い筋になり、海面へと向かっていました。
カービィ達は光の筋を追い、海面から顔を出します。
久しぶりの陸上の空気。空はすっかり明るくなっていました。
「あの方向は『アイスバーグ』なんだな。」
「カイン、本当にあんな簡単な挨拶でいいの?」
カインは、さっきマスターグリーンの所へ行った時に、本当に簡単に『カービィ達について行く』とだけ言って来たのでした。
「いいんだな!一刻も早く敵のボスを倒すんだな!」
カインは決心に満ちた顔で、答えました。
「『ダークマター』か…」
クーが呟きます。
「あの影を生んだのはそいつなのかなぁ?」
カービィが、ワープスターに話し掛けるように言います。
リックはそんなときにもかかわらず、砂遊びをしていました。
と…
「星のかけらだ!カービィ!星のかけらはっけーん!」
「ええっ!?」
カービィが駆け寄ります。
「ほんとだー…何でこんな所に…まあいいや、そろそろつぎ行くよ、リック!」
「わかった!」
カービィ達は、ワープスターに乗り込むとアイスバーグに向かって飛んで行きました。
…そのころ、その上空では…
「ニャー!!うちが落とした星のかけらあんニャとこにあったニャ〜!」
≪いいかげん諦めろよ、ナービィ…。あいつらが持ってっちゃったんだから…≫
「ちニャみに、うちは作者じゃニャーニャー!作者はな〜びぃニャ〜!」
≪…誰に何を言ってるんだ?≫
「気にするニャ〜、ドービィ!」
≪それにしても、星のかけらを集めようなんて…もし集まった時点であいつらに取られたら…≫
「1つ位は、まだよしとしても、これから3つ以上取られたら…って事ニャ?」
≪ふん、解ってるじゃないか…≫
そう言って、ドービィは飛んで行きます。アイスバーグの方へ…

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