≪ZERO≫ 第三話:『グーイ』
あれから、多くの月日が経った。
ゼロはついにポップスターを襲撃する事にした。
ダークマター一人に力を与え、襲うよう命令する。
カービィに対する小手調べでもあり、闇を採取するのも目的であった。
平和な星ほど、そこに住む住民が出す負の力は多い。
ポップスターを襲えば、膨大な力が手に入るだろうとゼロは考えていた。
翌日、そのダークマターは戻って来た。
体中は傷だらけで、倒れそうである。
「どうした?ポップスターはまだ闇に染まっていないが…」
「ゼ…ゼロ様!!報告致します…。
カービィと言う者…あいつは…かなりの実力です…!!
…計画は…失敗に終わりました。お許しを…」
ゼロは考えた。
(…やはり…か…)
「負の力を集めろ。十分に集まったらポップスターを襲う。」
「ハッ!!」
ゼロは心の中で笑っていた。
(ククク…カービィ…お前は私を楽しませてくれそうだな…。)
ダークマター達は闇を集めるべく、四方八方に散った。
しかし、一人だけ…ダークマターが残っていた。
そのダークマターは、他のダークマターと姿が少し違った。
「…ゼロ様。」
「何だ?」
「…こんな事をして…何の意味があるんでしょうか?」
そのダークマターは、彼に尋ねた。
「破壊や殺戮を繰り返して…何が残るんでしょうか?」
「何が言いたい?」
ゼロはそのダークマターに、聞き返した。
「…何で破壊や殺戮を繰り返すんですか?
…その星に…今襲おうとしているポップスターに住んでる人と…、
共存は出来ないんでしょうか?」
「共存?ククク…そんな事は、不可能だ。
共存しようと言う者がいるか?この世界に。」
「そう言われても、あなたは共存を選ばないでしょう!?」
そう言われたゼロの脳裏に過る、共存を求め宇宙を流離ったあの時の光景。
それと同時に、追い払われた記憶も蘇った。
「黙れ!!貴様に…何がわかる!?
我等に共存を求める者など…存在しない!!
そんなに共存したければ…するが良い。
ただし…」
ゼロの周りに闇の波動が集中した…と思った刹那、
そのダークマターは紅い槍に貫かれていた。
「貴様が生きていればの話だがな。」
「ぐっ…。」
致命傷では無い。
しかし、次に攻撃を受ければ死は確実。
「やはり貴様は失敗作だったようだな…。
貴様を創り出す時…どういう訳か…善意が混ざってしまった。
貴様を消そうとした事はあった。
だが、より強力な闇の力を持つダークマターになるかと期待し、
消すのはやめた。
…しかしやはり、失敗作は失敗作か。
貴様は我等の事をポップスターの住民…、カービィに話したな?
挙句の果てに…これだ。
…消えるが良い。」
ゼロに再び闇の波動が集中する。
「死ね!!!」
ゼロが紅い槍を創り出し、そのダークマターを貫く寸前。
虹の光がゼロに命中した。
「何!?」
虹の光はゼロを消す程強力では無かった。
しかし、その隙にダークマターは逃げていた。
(逃げたか…まあいい、あいつには何も出来ない。
共存もできやしない。そう、私と同じ様に…。)
ゼロは新たなダークマターを創り始めた。
(それにしても…よりによってカービィに話すとは…。
グーイめ…小賢しい事を…。)
…負の力を集め出してから数ヶ月後。
ゼロは再びポップスター襲撃に乗り出した。
今度はポップスターを闇で創り出した雲で多い、
住民を操り、カービィを襲わせた。
ゼロは目を閉じ、考え事をしていた。
今でも出来ればこの星にいたいと思っていた。
しかし、もう自分は引き返せぬ所まで来てしまった。
『破壊』こそ自分の生きる意味であり、目的なのだ。
突如、ダークマターがポップスターから飛び出し、
闇の力である空間…ハイパーゾーンを創り出した。
そして、それを追って来たのは…、
カービィともう一人は前までゼロの手下であった…、
ゼロを裏切ったあのダークマター…、グーイであった。
カービィとグーイは、ダークマターと戦っている。
(…カービィとしかもグーイが相手では…私が相手をするしかないか…。)
ゼロがそう考えた時、カービィとグーイダークマターを倒していた。
ゼロはハイパーゾーンに転移し、カービィ達と対峙した。
「…私の名はゼロ…破壊する者…。
私の計画を邪魔する者は…死ぬが良い…。」
「何でこの星を襲うんだ!?」
カービィはゼロに問うた。
「答える必要は無い!!!」
ゼロはそう言うと、ビームを放ち、攻撃した。
カービィとグーイに命中したが、二人はなお向かって来る。
ゼロは何度も攻撃した。
しかし、カービィとグーイは何度受けても立ち向かって来る。
ゼロも何度も攻撃を受け、ボロボロだった。
ついにゼロは、ダメージが多い白い部分を捨て、赤い目だけの部分になった。
ゼロはカービィに体当たりを仕掛けた。
(勝ち目は無いかもしれない…それはわかっている………だが!!
カービィ…貴様は道連れに…!!!)
「危ない!!!」
「!?」
グーイがカービィをかばい、ゼロの前に立ちはだかった。
ゼロは無意識のうちに止まっていた。
その間に、カービィの持っている杖から放たれた光線がゼロを捉え、
ゼロは爆発し、消えた。
「やったね!グーイ!!」
カービィは荒い息をしながらグーイに言った。
「何とかなりましたね…でも、どうしてゼロは攻撃をやめたんでしょう…?」
「疲れたんじゃないの?それにしてもお腹空いたー…戻ろ、グーイ。」
「そうしましょうか。」
To be continued…
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